金型

金型は、金属加工やプラスチック成型の現場、鋳造所など、様々な製品メーカーで毎日使用されています。適切な CAM ソリューションを採用することで、人手を要しコストのかかる生産環境下で金型メーカーが直面している課題を克服することが、より容易になります。

何よりも、金型メーカーにとって多種多様な図形要素や無数の部品要素は、毎日のように向き合わなければならない大きな課題となっています。これらは主に加工およびプログラミング時間に関連することですが、高精度・最高品質の加工面を追求する上でも重要なのは言うまでもありません。そのためには状況に応じて適切な加工プロセスを選択することが重要で、つまり、適切な CAM ソフトウェアを利用する必要があると言えます。

hyperMILL® CAM ソフトウェアならば、金型製作におけるどんな難しいタスクでも、それらを効率よく解決できます。hyperMILL® を利用すると、スライドからモールドベースやインサートに至るまで、どんな金型部品でも短時間で干渉のないプログラミングを行えます。HSC (ハイスピード加工) と HPC (ハイパフォーマンス加工) によって非常に高い効率で加工でき、同時に工具寿命を延ばすことができます。OPEN MIND は、切削不可能な領域を加工するための電極モジュールもソフトウェアに統合し、提供しています。

業界が抱える課題

  • 段取り時間の短縮: 各種プレート、インサート、スライドなどを位置決め 5 軸/同時 5 軸加工を用いてワンチャッキングで加工
  • プログラミング時間の短縮: “フィーチャー&マクロ“による NC プログラミングの自動化
  • 加工時間の短縮:荒/仕上げ加工における革新的な HSC (ハイスピード加工) と HPC (ハイパフォーマンス加工)
  • プロセス信頼性の向上: 干渉チェックがなされたツールパスと最新のシミュレーション機能
  • 品質向上: パスのブレンド機能 (スムーズオーバーラップ) による手仕上げ工程の最少化
  • 小ロット生産への対応: 無人運転環境にも耐えうる高いプロセス信頼性
  • 高硬度材の加工: HRC 硬度 60 以上の高硬度材には難削材加工のための専用技術を適用し、工具および工作機械にかかる負担を軽減

“CAM のための CAD”: 3D モデルで効率的なプログラミングを実現

OPEN MIND が提唱する”CAM のための CAD”ソリューションは、金型製造とそれに関連する複雑な作業において真価を発揮します。外部データのインポートから”CAM のための CAD”コンセプトに基づく各種機能、さらには放電加工をサポートするユーティリティまで、包括的なインターフェースを含む CAD ソフトウェアhyperCAD®-S を利用すると、どんな種類の CAD データでも素早く確実に処理できます。また、hyperCAD®-S の専用フィルター機能は非常に効果的に働きます。hyperCAD®-S では、レイヤーやカラーといった一般的な属性のフィルターだけでなく、形状要素に関する内容をユーザーが定義してフィルターとして使用することもできます。気の利いた図形要素管理機能も用意されています。長方形、点群、ポリゴンメッシュ、さらにツールパスも含め、CAM 関連の多様な図形要素が CAD カーネルに最初から組み込まれています。これにより、あらゆるプロセスが大幅に高速化されます。

簡単操作を実現する自動化と標準化

NC プログラミングが一連の製造工程におけるボトルネックになることがよくあります。OPEN MIND の “フィーチャー&マクロ”のおかげで、ユーザーは驚きの速さで NC プログラミングを行えます。例えば、各種プレート上に存在する様々な 2.5D 要素への加工や、冷却システム用の多数の穴あけ加工を行うことができます。“フィーチャー&マクロ“は、多くの時間を節約できるだけでなく、操作を信じられないほど簡単にする効果もあります。CAD で穴やポケットを識別するために定義するカラーコーディングには、hyperMILL® を利用してこれらのプログラミングをする際に必要となるあらゆる属性情報が含まれています。

業界特有の製品を加工するための CAM 手法

3D strategies3D strategies

標準ポケット/ HFC (高送り加工)

hyperMILL® は、HSC (ハイスピード加工) や HFC (高送り加工) 向けの機能を多数、搭載しています。工具形状は自由に定義可能であり、例えば高送りカッターのように複雑なものであっても正確に認識され、ツールパスの干渉チェックや削り残り部の計算時にしっかりと考慮されます。円形または長方形を加工領域に自動的に当てはめる「標準ポケット」機能を使用すれば、加工時間を大幅に短縮できます。この加工では、機械動作に無駄がなくなるため非常に早い送り速度が実現されます。

スムーズオーバーラップ

平坦な領域と傾斜の急な領域が交差する部分の加工では、望ましくない結果となってしまうことがよくあります。「スムーズオーバーラップ」オプションを有効化すると、そういった箇所で最適な面品質を得ることができます。この機能は、3D および 5 軸の削り残り部加工だけでなく 3D 仕上げ加工でも利用できます。

自動面延長

射出成形した最終製品に目につく継ぎ目が生じないようにするには、最適なパーティング面が必要となります。対象パーツのエッジ部は、鋭くキズのない状態で仕上げなければなりません。「自動面延長」機能を使用すれば、NC プログラマーは切削対象となる面を選択するだけで、その周囲が延長され良い加工結果を得ることができます。つまり、”CAM のための CAD”コンセプトに基づくこの機能を利用すれば、もう CAD システムで面の修正を事前に行う必要はありません。

hyperMILL® MAXX MachininghyperMILL® MAXX Machining

パフォーマンスパッケージ:HPC 荒加工

モールドベースやインサートにはポケットがあるケースをよく見かけます。hyperMILL® MAXX Machining HPC 荒加工モジュールは、この種の加工タスクに最適化されているので、荒加工に要する時間を削減できます。この加工手法を使用すれば、スパイラル状およびトロコイド状の最適なツールパスが生成されるので、最短の加工時間で最大の素材除去を実現できます。

5X タンジェント・プレーン加工

hyperMILL® MAXX Machining 仕上げ加工モジュールでは、傾斜が急な面や平らな面に対してテーパーバレル工具を用いることにより、更なる高速加工が可能です。OPEN MIND は、こうした平面の加工を最適化する目的で、テーパーバレル工具の特性を活かす加工手法を開発しました。これによりボールエンドミル使用時よりも切り込み量を一段と大きくとることができます。その結果、高品質の面を生成できるだけでなく、工具寿命を延ばし、加工時間においてはボール工具使用時と比較して最大 90%も削減することができます。

5X プリズマティック・フィレット仕上げ加工

バレル工具を使用すると、平面間フィレットを高精度で加工できます。削り上がり/削り下がり動作による仕上げ加工では、極めて速い送り速度が実現されます。この加工手法では、傾斜させたバレル工具を高送りカッターのように使用できます。この時、バレル工具の傾斜角とコンタクトポイントは全て自動で計算されます。

電極電極

hyperCAD®-S 電極モジュール

金型製作では、鋭いエッジ部や切削では対応できない領域を仕上げるために放電加工が必要となります。hyperCAD®-S 電極モジュールは、電極の設計とプログラミングを自動化します。NC プログラマーは、製品モデル上で放電加工の対象となる面を選択します。それだけで周りとの干渉も考慮された電極モデルが生成されます。また、それをもとに電極素材やホルダーも必要に応じて作成可能です。それらは電極加工のプログラミングに必要な様々な情報を伴って、hyperMILL® CAM ソフトウェアにシームレスに受け渡されます。

追加工の最少化と高い品質

hyperMILL® CAD/CAM ソフトウェアは、高度で先進的な CAM 切削手法だけでなく、そこに統合された電極モジュールとワイヤー放電加工ソリューションも提供しています。つまり、目に触れる部分と触れない部分の双方に対する加工のための理想的なプロセスを、あらゆる製造工程で利用できます。素材の硬度に関わらず、hyperMILL® はあらゆる金型の要件を満たす、多様かつ高い効率が得られる加工手法を提供しています。

hyperMILL® CAM ソフトウェアを利用すると、同時 5 軸加工のプログラミングも 3D 加工と同じくらい簡単に行えます。5 軸 CAM 加工手法と突き出しを短くして剛性を高めた工具を組み合わせて使用することにより、プロセス信頼性を最大限まで高めることができます。
深いキャビティなどで必要とされる放電加工は 5 軸加工を取り入れることにより最小限に抑えられます。仕上げ加工と削り残り部加工においては、革新的な研削加工手法を適用して面の乗り移り部に段差やエッジが現れるのを抑えることもできます。スピンドルが熱膨張しても面品質に悪影響を及ぼすことはなく、常に完璧な結果が得られます。
第一の目標は、常に最高品質を達成することであり、結果としてそれがコストと時間のかかる後処理を回避することにつながります。

参考資料

BRG CNC Machining
Gianoplast S.A.S. di Baroni Antonio
Hirschvogel Automotive Group
M.R.Mold & Engineering Corp
Reverie Ltd

電極モジュールの統合: 共通の運用環境による効率的な作業

特定の加工領域に対しては、そのサーフェイスや形状の要素に応じて、放電加工が必要となります。そのために、OPEN MIND は 電極モジュールを開発し、CAD/CAM ソフトウェアにシームレスに統合しました。この hyperCAD®-S 電極モジュールは、電極作成における全プロセスをサポートしており、作業には共通のユーザーインターフェースを使用します。hyperCAD®-S 電極モジュールを利用すると、製品データおよび所定の電極ホルダーライブラリに基づいて電極モデルが作成され、更にそこから電極加工用の NC プログラムが生成されます。グラファイト電極と銅電極のいずれに対しても高効率の HSC (ハイスピード加工) と HPC (ハイパフォーマンス加工) を適用でき、高速・安全かつ工具にやさしい加工をさまざまなタイプの電極で行えます。予め定義済みの加工マクロを利用すれば、驚くほど速く電極加工のプログラミングが可能になります。放電加工に必要なあらゆる情報と図形データが hyperMILL® に自動的に受け渡されます。ユーザーは、必要な電極を選択し、その電極の加工に必要な NC プログラムを生成します。パートナー企業 CERTA 社のソフトウェアと連携させ、hyperCAD®-S 電極モジュールをオートメーション生産ラインの完全自動工程に組み込むこともできます。

一目瞭然のメリット

  • “CAM のための CAD”: hyperCAD®-S が製品モデルを最適に解析・処理
  • あらゆる機械加工に対応する幅広いソリューション: ひとつのユーザーインターフェースで、切削および旋削加工、さらには形彫り放電およびワイヤー放電加工まで
  • プログラミングの簡単さ:プログラミング:直感的な操作性と各種自動化機能がオペレータをサポート
  • 高いプロセス信頼性: 最適なツールパス、確実なシミュレーション、干渉回避機能
  • 最適化された荒/仕上げ加工手法: 難削材の加工においても効率的で、かつ工具と工作機械にやさしい加工を実現
  • 高度な自動化機能: “フィーチャー&マクロ“によるものから完全なプロジェクトオートメーションまでを実現

生産性およびプロセス信頼性の向上

金型メーカーでは、夜間や週末に無人運転を実施すれば生産性を劇的に高めることができますが、それには製造工程の信頼性と安定性が特に重要となります。hyperMILL® CAM ソフトウェアは、干渉チェックがなされたツールパスと最新のシミュレーション機能により、無人運転を軸とした最低限の人員配置による生産を可能にします。hyperMILL® VIRTUAL Machining は、NC コードベースのシミュレーション機能なので、工作機械の実際の動きを画面上で確認することができます。その絶対的な正確さにより、最上級のプロセス信頼性が約束されます。hyperMILL® VIRTUAL Machining は、シミュレーション機能だけでなく、製造工程を解析して最適化する数々のオプションも提供しています。
これは、金型メーカーが将来も競争力を維持するために Industry 4.0 コンセプトを実現する第一歩となります。

ギャラリー

動画

5 軸加工5 軸加工


Mold & Die maching example

This mold & die machining example shows the high precision machining of hyperMILL®. Perfect surface quality paired with high efficient strategies for roughing and finishing. hyperMILL® VIRTUAL Machining Center is a nc-code based simulation solution with optimized nc-code and machine movements.
Machined on a DMC 80U out of 1.2312 material.

Customer TestimonialCustomer Testimonial


M.R.Mold & Engineering Corp.

リック・フィニー氏談: CAM ソフトウェア hyperMILL®を導入して得た利点

5 軸加工5 軸加工


5 軸加工:マウス金型| MAKINO 社

キャビティの加工事例です。hyperMILL® と MAXX Machining パッケージを使用しプログラミングを行っています。MAXX Machining パッケージの荒/仕上げ加工モジュールにより最大 (MAXXimum) のパフォーマンスを実感できます。このデモでは、5 軸加工と高性能のバレル工具を組み合わせることにより、短時間で高い精度の面品質を達成しています。このデモのパーツは、ワークショップで MAKINO 社の協力を得て加工したものです。

hyperMILL® MAXX MachininghyperMILL® MAXX Machining


hyperMILL® MAXX Machining:ハイパフォーマンス加工の事例

hyperMILL® MAXX Machiningを使用したデモ部品の穴あけ、荒、仕上げの各HPC加工。 DMGMORI社製5軸加工機 DMU 85 monoBLOCKを使用
切削素材:1.1730 (C45) スチール